どうも、山本です。
ここ数年、SNSの台頭で自分でビジネスを始めることへのハードルが大きく下がり、複業も含めたフリーランス、個人事業主が一気に増えています。
特に資本力がなくても参入できるビジネスは、その傾向が顕著です。
その結果、似たような仕事をしている人たちばかりで市場は埋め尽くされてしまい、売上を上げる最初に一歩である認知獲得のハードルが大きく上がってしまいました。
要は埋もれやすくなったということです。
これは、ビジネス初心者からもう何年も何十年もビジネスをやっている人まで同じように直面する問題です。
目立つためにはSNSでの発信を強化することや実績を増やすことから逃れられないのですが、これまたみんなが同じように取り組んでいます。
フォロワーや顧客リストを増やす方法などのノウハウも大量に世の中に出回っていますが、みんなが同じような方法を実践していて、これまた競合との戦いから抜け出すことができないような状況です。
この状況を乗り越えていく方法についての僕の見解をこのレポートにまとめました。
僕たちを取り巻く2つの課題と対策
課題1:差別化が無意味?
差別化をしようと思ってもうまく差別化できないし、差別化できたと思ってもすぐに真似されてしまいます。
課題2:ファン化は時間がかかりすぎる
差別化が無理ならコツコツとファン化を進めてビジネスを安定させようと思っても、時間がかかるし、そもそも認知されなければファン化も何も始まらないという問題も発生します。
この状況にどう対処していくか?
ここからが本レポートの本題です。
競合だらけでそもそも認知の獲得が難しい、かつ、仮に差別化してもすぐに真似されてしまう。
ファン化を進めようと思っても、思ったように認知を取れず、ファンがじわじわしか増えない。
僕たちは常にこの2つの課題と向き合う必要があるのですが、僕が考えるこれらの課題に対する対策はこちらです。
差別化とコアファン化を両立させること
差別化とは、他者よりも競争優位性のある強みを打ち出して、より見込み客に選ばれやすい状態をつくること。
情報発信や見せ方の部分だけじゃなく、商品の質を良くして顧客満足度を高めていくことなども含みます。
もう一つのコアファン化とは、自分が提唱する価値観やが浸透している人でかつ、一定の基準を超えている人を増やす活動のことを指します。
ファン化ではなくコアファン化というところがポイントです。
※コアファンの定義は個々のビジネスに合わせて設定していくのが妥当ですが、何度も商品を購入してくれている方、顧客を複数人紹介してくれている方、LTVがx円以上の方などをコアファンと設定します。
一般的なファンは、ミーハー、売れてるから、容姿端麗だからといった理由で一時的に根強いフォロワーになる人で、コアファンに転じる可能性がある人と定義しておきます。
これらを踏まえて、これからのビジネスで個人規模でも生き残りつつ、じわじわビジネスを成長させるためには、この2段構成でビジネスに取り組んだ方が良いと考えます。
①差別化で認知を集め、商品を買ってもらう。
②購入者をコアファン化しビジネスを安定させていく。
差別化だけでは、すぐに真似されて飽和しますし、コアファン化だけでは認知を取れずビジネスの規模が広がりません。
だから、これらの両方を満たしてそれぞれの弱点をカバーすればいいと考えました。
また、差別化→コアファン化→差別化→コアファン化…を何度も繰り返していく中で、持続的にビジネスが成長していくと考えています。
その方法論をこれから書いていきますが、その前のまずは注意点を。
ごめんなさい!お力になれない人もいます。
これからお伝えする方法は、事業をできる限り拡大して年商何億、何十億と伸ばしていきたい人のための方法ではありません。
自分らしさを生かしながら自然体でビジネスを継続しつつ、自分が納得のいく報酬を得る方法について論じていきます。
なので、とにかく売上を伸ばしていきたい、組織化して拡大していきたいという方にはほとんどお役に立てない方法です。
このような方のためのノウハウです。
自分らしさを生かしたい、自分のこだわりを曲げたくない、ビジネスをそんなに拡大しなくても自分的に納得のいく報酬が得られていたらそれでいいと考えている人には、その欲求を満たしながら、理想的な形でビジネスを構築していくヒントになると考えています。
第1章では差別化についての理論をお伝えし、第2章ではコアファン化の考え方をお伝えしていきます。
第1章:競合まみれの時代の差別化方法
本章では差別化の進め方について説明していきます。
多くの人が勘違いしがちな差別化の考え方、具体的な進め方を具体例をあげながら解説していきます。
具体的な差別化の方法に入る前に、多くの人が差別化に失敗する理由を3パターンに分けてみました。
あなたもこの失敗に陥ってないか確認しながら読み進めてみてください。
失敗理由1:市場ニーズに応えすぎている
ビジネスは市場のニーズに対する解決策を実行することである。
これは事実ですが、これを言葉通りに受け取ると差別化に失敗します。
というのも見込み客や既存顧客の悩みや課題、希望を聞くと大体皆同じようなことを言うから。
自己啓発系やスピリチュアル系のサービスだと、人間関係がうまくいかない、自信がない、自己肯定感を上げたい、本当の自分を知りたい。
事業を支援する系のサービスだと、集客に困っている、売上が伸びない、セールスができない、いいキャッチコピーが作れないなど。
アクセサリーや雑貨なども可愛い雰囲気のもの、カッコいい雰囲気のもの、私に似合うものが欲しいなど。
どんな市場においても見込み客や既存顧客に質問すると、顕在的で業界内では常識的な答えか、かなり曖昧な答えが返ってくることがほとんどです。
なぜなら、多くの人は自分が欲しいものや課題に感じていることを明確に言語化することをできないから。
なので、見込み客や既存顧客に話を聞いて、それを解決するための商品を作ろうとすると極めてありきたりなものができてしまいます。
市場のよくある顕在的な需要に対して、よくある商品を提供するという構造になってしまうのです。
当然、競合との差別化にはつながりません。
圧倒的な実績、他を寄せ付けない専門性がある方はこの方法でも差別化ができるかもしれませんが、多くの人はこの方法での差別化は難しいことでしょう。
失敗理由2:商品だけで差別化しようとしている
次によくあるのが先ほどの例の少しだけ発展版で、競合とは違う商品を作ろうとすることです。
よくある需要に対して、その需要を満たすために他と差別化した新たな商品を作るという考え方です。
商品を差別化することが差別化じゃないのか?と勘違いしている人が多そうですが、これだけでは差別化としては力不足です。
なぜなら、お客様が求めているのは、自分の問題の解決、理想の実現であり、それが実現できるのであれば形式はなんでも良いから。
ネーミングや商品の内容自体では、見込み客の方にとってインパクトを与えることができるかもしれませんが、それはほんの一瞬です。
新しい商品だけでは、あなたが選ばれる直接の理由にはなりません。
失敗理由3:斬新すぎて理解不能
差別化を意識しすぎた結果、全く需要がないところに商品を作ってしまうパターンです。
例えば、書けないボールペン、時間の進み方が普段の1.2倍の時計と言われたらどう思います?
斬新かもしれませんが、本来の目的を満たすことはできずに、ネタとしては売れてもヒットすることはないでしょう。
差別化の目的は、競争優位性を作り見込み客に選ばれやすい状態をつくることですが、差別化すること自体が目的と化した場合に、斬新すぎて意味が分からない商品が生まれる傾向にあります。
あくまでも目的は、見込み客に選ばれやすい状態をつくることなので、これだけは忘れないでください。
以上、3つが差別化に関するよくある間違い、そして、差別化の失敗理由です。
これを踏まえて、どう差別化すれば効果的に見込み客に選ばれやすい状態を作れるか?を1つの公式にしてみました。
差別化の公式
ここまでの前提を踏まえて、僕が導き出した結論はこちらです。
差別化をして、競争優位性を作り、顧客に選ばれやすい状態をつくるには”新たな需要”と”需要を満たす商品”の両方があることが望ましい状態です。
特に新たな需要を創出することは差別化の肝となります。
そもそも人がモノを買う理由は、自分が実現したい未来を実現するために必要だからです。
新たな需要を創出することは、見込み客や既存顧客の中に”新たに解決したい問題や手に入れたい未来”を作り出すことになるので、それを解決したい、手に入れたいという欲求を高めることにつながります。
そして、需要の強さの分だけその需要を満たす商品も買ってもらいやすくなります。
差別化=商品を差別化することと考えている方も多いかと思いますが、新たな需要の創出の方が、ビジネスを拡大するためにはインパクトがあるのです。
商品は新たな需要に対する解決策になっていれば良いので、ぶっちゃけよくある商品内容でもかまいません。
では、その新たな需要をどう作っていけばいいのかについて解説します。
新たな需要は以下の通り、大きく4つのパターンに分かれます。
①新カテゴリーの定義
既存のカテゴリーにない新たなカテゴリーを生み出すことや、すでに存在するカテゴリーを細分化してさらに新たなカテゴリーを生み出すこと、すでに存在するカテゴリーをまとめ上げて新たなカテゴリーにすることなどが新カテゴリーの定義に該当します。
例)HSP(Highly Sensitive Person)
エナジードリンク
②未解決な問題を解決する提案
世の中にすでに存在する問題だけど、まだ未解決な問題を解消できる未来を見せることで差別化を進めます。
これはまだこの世界で解決されていない問題を発見しようとする視点がとても大事です。
事例の2つをご覧いただくことでなんとなく何をすればいいかが見えてくるかと思います。
例)テスラ:世界を持続可能なエネルギーへ→化石燃料を使わない電気自動車を開発
はしがいこうじさん:言葉で病気を辞めるをテーマに講座展開、書籍販売などを行う
③時代の変わり目に起きる問題を取り扱う
いつの時代も、時代を変えるような大きな出来事が発生しています。
バブル崩壊、リーマンショック、東日本大震災、新型コロナウイルス感染症などその時々で色々な問題が起きていますが、これらの問題は見方によっては大きなチャンスです。
今回の新型コロナウイルス感染症の影響でリモートワーク導入が進んだので、リモートワーク導入支援をしている研修、コンサル会社や、オンラインミーティングツールZOOMなどにとっては、今回の騒動は大きな追い風となりました。
例)新型コロナウイルス感染症:アフターコロナ、新しい生活様式
5G通信:動画の普及、AR、VRの普及
④新たな世界観、独特な世界観の提示
今までに存在しなかった世界観や独特の空気感を表現することで、それを視聴している人たちの新たな世界に触れる好奇心や知的欲求を刺激します。
例)オネエ×コンサル
ボーカロイド
ぬいぐるみ病院
以上が新たな需要の4パターンで、このどれかを使って新たな需要を生み出します。
需要を生み出すために必要なことは、”発見”と”定義”です。
具体的にやることは、まだ言語化されていない市場の問題点やカテゴリーを発見し、それに名前をつけて新たな定義を与えることです。
分かりやすい名前と定義をつくることで、市場に受け入れられやすくなります。
こちらの2つの事例をご覧下さい。
需要の創造事例1:”HSP”というカテゴリーの登場
HSPとはHighly Sensitive Person の略で日本語でいうと繊細すぎる人のことを指します。
繊細すぎるが故に、日常生活や社会生活の中での様々な物事や人の影響を受けやすく生き辛さを感じている人が多いとのことですが、これまでにもそういう人が存在していたはずにも関わらず、注目され始めたのはここ数年の話です。
なぜ、注目されるようになったかというと、繊細すぎる人をHSPと定義した人が現れたから。
1996年にアーロン博士という方が考案した概念だそうです。
それから20年以上経過し、今では書店の特集コーナーに置かれている本も多数現れるくらいに注目される概念となっています。
これこそ新たな需要の提示です。
「生き辛いけど理由が分からず、親や職場の人から責められる。自分はダメなんじゃないか。何かが欠落した人間なんじゃないか…」と思っている人たちが、HSPという概念の登場により、私の悩みはHSPという気質から来てるものだったんだ!と気づき、HSPの性質を持った上でも生きやすい生き方を模索できるようになりました。
需要の創造事例2:フリーランスの右腕人材やサポート人材を”ディレクター”として新カテゴリーを創出
僕がビジネスパートナーたちと立ち上げたディレクターズギルドというコミュニティがあるのですが、これも新たな需要の創造事例です。
ディレクターとは、起業家、経営者のビジョン実現を加速させる人で簡単にいうと、プロジェクトの司令塔、No.2的ポジションの役割です。
フリーランス、個人起業家界隈では、自分が主体となってサービスを提供するコンテンツホルダーと呼ばれる人たちばかりが注目されがちですが、個人でも活躍している人の裏では、戦略を一緒に立てたり、実務の指揮をとる右腕的な人が存在していることがほとんどです。
僕自身、これまで右腕ポジションで仕事をすることが多く需要もたくさんあったのですが、右腕的働き方を提唱している人がほぼいないことに気づきました。
また、実質右腕的な働き方をしている人でも正当な評価をしてもらえず買い叩かれている人が多く、このような人たちの地位向上の必要性も感じました。
これらを踏まえて、右腕的な仕事やサポート仕事をしている人たちを”ディレクター”と定義し、ディレクターの地位向上を提唱したことで、2日で300名を超える参加者の方が集まり、それ以降はほぼほぼ告知をしていないにも関わらず、450名以上のコミュニティになっています。
確実に悩んでいる人はいるけど、まだ世の中に提示されていない問題を見つける、もしくは定義することができれば、市場の注目を集め効率よく認知を獲得することができるのです。
需要を満たす商品をつくる
続いて、需要を満たす商品をつくる方法について解説します。
需要を満たす商品は、需要を満たせるものであれば、ありきたりなものでもかまいません。
先ほど例に挙げたHSPの方向けのサービスだと、カウンセリングやセミナー、書籍など、5Gの需要に合わせる場合だと動画クリエイター講座など、既に存在する商品でもOKです。
また、例に挙げたディレクターズギルドの場合、ディレクターとしての地位向上、クライアントと対等に渡り合える右腕人材になることを目的としたスキルアップサービスである、ディレクターズカレッジという6ヶ月コースをつくりました。
かなりニッチなカテゴリーですが、8名の方が参加しディレクターとしてのスキルアップを図っている最中です。
お客様の目的は、自分が得たい結果を得ることなので、手段はなんでもいいってことです。
ただ、それでも商品自体に興味を持たれるようにした方が良いに決まってます。
そのためには、
①魅力的なネーミングをする
②体系化して商品の効果性をアピールする
③証拠を用意して説得力を持たせる
④他の人ができないくらい専門知識を深める
⑤他の人ができないくらい技術力を高める
などの手段があります。
奇抜なものを作る必要はありません。
それよりも新たな需要を創出し、お客様に魅力的な未来、根深い問題を提示する方が差別化としての効果は高まります。
差別化だけじゃ意味がない…。
ここまでが差別化の方法ですが、これだけでOKとはならないのが今の時代です。
一度差別化しても、よほど技術力や専門性が高くない限りは必ず後追いが現れます。
売れるテーマだと分かったら次々と真似をする人が増えて、新たな需要を生み出せたとしてもすぐに飽和します。
先ほど例に挙げたエナジードリンクなどはいい事例です。
レッドブルを皮切りに続々と新商品が現れました。
元々存在しなかった市場でしたが、レッドブルのヒットのおかげで一気に市場が広がり、2014年、2015年頃は、毎月新商品が発売されていました。
ですが、徐々にブームも落ち着き、毎月販売されていたエナジードリンクも在庫過多で半額とかそれ以下で売られるようになり、今では主にレッドブルとモンスターエナジーくらいしか目立っていません。
個人向け、個人事業主向けの商品も同じで、参入者が増え続けると当然ながら需要と供給のバランスが崩れ、売上の頭打ちもしくは規模縮小の憂き目にあってしまいます。
特に参入障壁が低いビジネスの差別化は賞味期限が短く、次々と競合が現れます。
この状況を抜け出して、選ばれ続けるためには、次々と新たな需要とその需要を満たす商品を作り続けなければいけません。
新たな需要を1つ作り出すだけでも大変なのに、次々と作り出すってそんなに現実的じゃないですよね。
もちろん、次々と差別化を成功させられるならそれでいいのですが、それは難しそうという方が多いと思うので、回避策を考えました。
それがコアファンを増やすことです。
第2章:コアファン化を進める方法
僕たちが目指す理想の状態は差別化をすることではありませんし、ファンを作ることでもありません。
ビジネスという活動を通して、自分が実現したい理想の状態を実現していくことではないでしょうか?
それが実現できれば手段はなんだっていいと思うのです。
そして、理想の状態を実現していくためにはビジネスの基盤が安定していることは大きなメリットになります。
ビジネスがうまくいかない時の金銭的な負担、相性の悪い顧客対応などは大きなストレスとなり、人生の理想の状態を叶えたいと思う余裕なんてなかなか生まれません。
目先のことに忙殺されて、自分が本当に大切にしたいことすら大切にできなくなります。
なので、ビジネスの基盤を強化し、安心してビジネスに取り組める状態を作ることはとても重要です。
そして、そのビジネスの基盤を強化するための活動がコアファンを増やすことです。
1章でお伝えしてきた差別化によって、新規顧客の注目を集め、商品を販売します。
そして、その商品を購入してくださった方をコアファン化していくことでビジネスが安定していくのです。
ファンはミーハー、流行などの一時的な理由であなたのことを好きでいてくれる人。
コアファンは、自分が提唱する価値観が浸透している人でかつ、一定の基準を超えている人のことです。
(※一定の基準:LTV、初回購入からの経過年数、独自の成果指標などを個々に設定)
コアファンになると、他の競合と比較をほとんどせずにあなたの提供する情報や商品に信頼を置いてくれるようになります。
比較されにくくなる理由は、比較そのものがコストだから。
比較して自分にとってより良いものを探すことは、手間のかかることです。
なので、一度商品を買ってあなたのことを信頼できると感じた人は、比較する手間よりもあなたから商品を買うことを選びます。
これはいつも行きつけの病院に通うとか、いつもと同じブランド、お店で服を買うといった心理と同じです。
コアファン化では、あなたの価値観を顧客に浸透させることで信頼を獲得し、できるだけ競合と比較されないようにすることが目的です。
一度信頼を獲得することができれば、次にあなたが提供する商品を買ってくれたり、リピートされたりする確率が上がるので、収益が安定しやすくなります。
また、コアファンとなってくださった方は、身近な方をご紹介してくれやすくなります。
コアファンの方の紹介は、紹介された方があなたとの初対面の時点ですでにあなたのファンになっていることもあるくらい、熱量高く丁寧な紹介をしてくれます。
なので、またその方もコアファン化しやすくなり、さらにビジネスは安定しやすくなります。
だからこそ、僕たちはコアファンを増やす活動に注力すべきなのです。
コアファン化のコツ
コアファンを増やす上で大事なことは価値観の浸透です。
価値観の浸透で目指す状態とは、あなたが大事にしていることをお客様に伝えることで、お客様からあなたへの共感、信頼が生まれている状態です。
共感、信頼を超えて尊敬や憧れを獲得できると尚良い状態と言えます。
このような状態を目指すので、価値観を浸透させるためには、当然、それなりの時間がかかってしまいます。
ですが、コアファンはここまででも説明した通り、あなたのビジネスの根幹を支えてくれる存在になるので、時間をかけてでも増やす価値があります。
嫌悪感を抱く方もいるかもしれませんが、宗教の布教活動が参考になります。
宗教って本来は人々が安心してこの世界を生きられるように、生きる目的と秩序を与えるものなので、悪いものではありません。
宗教の良い部分を適切に参考にすれば、効果的にコアファン化を進めることができるのです。
ただし、この考え方をお金儲けのために使おうとしすぎると、お客様の思考や行動をコントロールしてしまい、人を詐取する新興宗教みたいになってしまうので、お気をつけください。
コアファンが増えやすい人の特徴
コアファンが増えやすい人は一言で言うと、偏りのある人です。
他の言葉で表すと、マニアック、天才、変態、尖ってる、変人、奇才、異能、非凡、クセが強い、独特、個性的といった言葉が似合う人です。
偏りが強いからこそ、発信した情報や行動に対して賛否両論が出やすくなりますが、賛同してくれる人は深く賛同してくれ、コアなファンになりやすくなります。
もちろん、否定的な見解も出ますが、否定的な意見が出た分だけ深く賛同する人も増えていく傾向にあります。
キングコングの西野さん、ホリエモンこと堀江貴文さん、元子宮委員長の八木さやさん、心理カウンセラーの心屋仁之助さんなどを思い浮かべてもらうとイメージしやすいかと思います。
カルト宗教も社会からは非難轟々ですが、一部の信者が強烈な信仰心を抱いていることで教団を運営することができています。
「アンチが出るのは怖い…」との思いで、自分の偏りを表現しない人もいますが、それだといわゆる普通の人になってしまい、コアファンはなかなか増えることがありません。
超有名人を目指さなければ、目立つほどのアンチは生まれないのでご安心ください。
仮にアンチが生まれても、コアファンが多くなるとそれ以上に強いビジネス上のメリットが得られます。
また、さかなクンや尾木ママのように、何かの分野に特化することで偏りを持つ方は、強い批判を受けずともコアファンが増えていく流れが生まれます。
逆に、至極普通で常識的な人、かつ、偏りが少ない人はなかなかコアなファンが増えにくいです。
常識的、普通のことばかりだとその他大勢に埋もれやすくなってしまうから。
ただし、そういう人でも何かしらの偏りはきっとあるはずなので、その偏りを見つけて成長させていくことでコアファン化の要素を生み出すことは可能です。
この先で具体的な方法論に触れていきますので、それを参考に考えてみてください。
コアファン化を進める4つのテーマ
価値観を浸透させるための取り組みってたくさんあるはずですが、正直、把握しきれてません。
なので、僕の中でこれは効果的だなと思える方法を4つのテーマに分けて紹介していきます。
①価値観を共有する
先ほども書きましたが、あなたが大事にしていることをお客様に伝えることで、お客様からあなたへの共感、信頼が生まれている状態をつくることを目的に価値観を共有していきます。
具体的にやるべきことは、あなたが大事にしている価値観を言語化し、それを何度も何度も伝え続けることです。
僕たちは基本的に、自分が大事にしている価値観を言語化せずに生きています。
ですが、コアファン化を進めるためには、価値観の共有はとても重要な要素なので、意識的に言語化して、繰り返し伝えるようにします。
例えば、僕の場合は関わる人たちに
・マーケティングは仲間集め
・仕事は楽しく
・記憶に残る言葉を作ろう
・役に立つより意味がある
・みんな違ってみんないい
などの価値観を伝えるようにしています。
自分が大事にしている価値観を共有することで、自分と顧客の間で近しい価値基準で物事を捉えられるようになるので、コミュニケーションがスムーズになりますし、お互いが大事にしていることを尊重し合えるようになります。
また、自分が大事にしている価値観を繰り返し伝えることによって、自分と価値基準が根本的に合わない人がほとんど目の前の現れなくなります。
ストレスのかかる顧客対応が減るということです。
価値観を積極的に共有することで、あなたが大事にしていることを大事にしてくれる人たちと、ストレスが少ない状態でビジネスを進めていけるのです。
②キャラクターに興味を持ってもらう
コアファン化を進める次の要素はキャラクターに興味を持ってもらうことです。
キャラクターとは、見た目、性格、口癖、雰囲気、強み、弱み、ギャップなどから生み出されるその固有の雰囲気です。
僕の場合は漫画を参考に考えることが多いのですが、もし、〇〇さんが**(漫画)のキャラクターだったらどのキャラに相当するか?どの立ち位置なのか?などを考えて、キャラクターを設定していきます。
こう書くと複雑に見えるかもしれませんが、
・真面目だけど天然
・天才だけど社会性が0
・元気で明るくて仲間思い
・根性がある
などシンプルに自分自身のテーマを決めて、そのようなイメージに見えるように自分の行動や言動、見た目を調整していくことが具体的な行動です。
ここで注意してもらいたいのが、キャラクター設定とは決して、自分が持っていない要素を無理して演じるものではないってことです。
自分が持っている特性を効果的に活かす形を模索していくことがキャラクター設定の基本です。
③信頼と次への期待感を生み出す
コアファン化の大前提として大事なことはあなた自身、そしてあなたの商品への信頼を生み出すことです。
そのためには、顧客の想像以上の体験を提供することが重要です。
僕たちは自分の想像を良い意味で超えてきたものを信頼する傾向にあります。
想像を超えていくためには、商品力を磨くことと提供している価値を正しく認識してもらうことが重要な要素となります。
一度、相手の想像を超えていくことができると、次も自分の想像を超えてきてくれるかも?と相手の中に期待感が生まれます。
毎回、ほんの少しずつでもいいので、相手の期待を超えていくことで「この人はいつも私の期待を超えてくれる人だから、安心してお任せできる」と思ってもらえて、コアファン化が進みます。
ただし、相手の想像を超え続ける中で、少しでも相手の期待を超えれないことがあると、一気にファンでなくなるリスク、クレームが発生するリスクも高まるのが難点です。
④コミュニティ化する
最後にご紹介する方法は、あなたとあなたの顧客をコミュニティ化することです。
コミュニティ内での共通言語や暗黙の了解を作っていくことで、コミュニケーションがスムーズになっていくので、コミュニティの居心地がどんどん良くなっていきます。
すると、他のコミュニティに行って最初から関係性を築くよりもこのコミュニティにいた方が楽、安心できると思ってもらえるようになるので、既存顧客のコアファン化が加速します。
僕たちは安心して自分を思いっきりさらけ出せる安全安心な場所に価値を感じやすいので、そのような場所を作ることを意識してコミュニティ化を進めていくことが大事です。
4つのテーマを実現するために大事なこと
ここまで紹介した4つのテーマを実現するための素材となるのが、あなたが生まれ持った資質とこれまでの経歴です。
生まれ持った資質とは、占星術などの統計学で明らかになるようなあなたの才能、そして、あなたが家系的に受け継いだ特異性や見た目のこと。
これまでの経歴とは、いわゆるバックグラウンドのことで、生まれ育った環境、これまでの成功体験、失敗体験、家族関係、人間関係などのことです。
資質と経歴を元にして、あなたの魅力を編集することで、コアファン化を加速させることができます。
そして、あなたの魅力が言語化できたら、それを継続的に発信することでどんどんコアファンを広げていくことになります。
発信の時に重要なポイントはあなたが自然体でいること。
作り上げた虚像のあなたではなく、あなたが本来持っているナチュラルなあなたを表現することで、あなたの魅力が顧客に伝わりやすくなるのです。
ここまでがコアファン化の考え方です。
まとめ
①差別化で認知を集め、商品を買ってもらう。
②購入者をコアファン化しビジネスを安定させていく。
ここまででこの2つのステップであなたの認知を広げながら、ビジネスの基盤を安定させていく方法について記述してきましたが、何か心に残る要素はあったでしょうか?
何かしらヒントになることがあったと思っていただけるならそれはとても嬉しいことです。
今回は理論編ということで、差別化の考え方とコアファン化の考え方について説明してきました。
本記事の内容を実践する方法については、実践編という形で別途レポートを作成していますのでそちらをご覧の上、あなたのビジネスに落とし込んでみてください。
このレポートが、あなたがこれからどのようにビジネスを展開していくか?どう生き残っていくか?を考える材料になれば幸いです。
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