無形商材を扱うフリーランス、起業家のためのタスク一覧と業務の流れを全公開

EXSENSE LAB.
EXSENSE LAB.

山本です。

僕が独立してから約6年。

個人起業家〜スタッフ10名程度の小規模事業者を中心に、販促企画、プロモーション構築、新サービス立上げ、コンテンツ作成、マーケティングチームの立ち上げ、リストマーケティング、プロジェクト全体のディレクションなど、手広く様々なサポートを行ってきました。(最大18プロジェクト同時進行していたこともあります。)

それらの経験の中で試行錯誤しながら身につけた、仕事を円滑に進めるため、外注を適切に進めるために必要な業務の全体像を本記事にまとめてみました。

このような方々のお役立てればと思って、こちらの記事を執筆しております。

  • フリーランスや個人起業家として無形商材を扱っている方
  • 個人でビジネスを始めたいが何から手をつけていいか分からない方
  • セミナーや講座ビジネスを展開されている方
  • 新事業でコンサルティングや研修を始めたいが全体像が見えてない方
  • バックオフィス、事務系を外注しているが効率化できていない方
  • ディレクターやバックオフィスの人がどんな仕事をしているか知りたい方
  • 無形商材を扱う上での全体像を知りたい方
  • コンサルやコーチとして無形商材を扱うクライアントのサポートをしている方

本記事の活用法

・無形商材を扱う仕事の全体像を理解する。
・ディレクションを行う時のガイドラインとして活用する
・得意業務、苦手業務を把握し、仕事の進め方を改善する。
・自力でやるか、外部に依頼するかを決める参考にする。
・これまでの活動で非効率になっている部分がないかをチェックし、業務の効率化を図る。

このような用途で使用していただくことを前提に本記事を読み進めると、効果的に内容を理解できるかと思います。

前提条件

詳細に入る前に本企画の4つの前提条件をお伝えします。

これらの4つの条件に基づいて詳細を書き進めていきますので、この4つの前提については頭に叩き込んで、覚えられないならメモして、そのメモを手元に置いてからこの先を読み進めてください。

1:無形商材(コンサル、セミナー、ワークショップ、講座、コーチング、スピリチュアル系など)を販売するためのタスク一覧と仕事の流れについて触れています。

2:無料集客媒体(ブログ・HP、SNS、YouTubeなど)を使用して集客を進めることを前提とし、PPC広告、Facebook広告などの有料媒体を使う想定はしていません。(有料広告まで手を出すと一気にタスクが増えまくるので。)

3:あくまでもタスク一覧の公開のみで、それぞれのタスクの進め方、考え方などの具体的な詳細には踏み込んでいません。

4:自動化ツールの導入をしておらず、手動優位で仕事を進めている人の目線に合わせて書いています。

では、本編に入っていきますね。

タスク一覧と業務の流れ

これからタスク一覧と業務の流れを箇条書き、もしくは短文で書き連ねていきます。読みながら今のあなたの業務での抜け漏れがないかを確認してみてください。

<業務カテゴリ>

∟具体的なタスク

説明(説明が必要だと思う項目のみ書きます。)

という形でどんどん書いていきますね。

また、業務の流れについても、本記事の順番通り上から下に進めてもらえれば、大きく抜け漏れはないようになっていますので、ご自身の業務に当てはめて考える時は、上から順に抜け漏れがないか確認してみてください。

全体の企画

<企画>

以下の項目のものを事前に企画しておきます。マーケティングセミナーなどのビジネス系の講座で教えられているような、集客に関すること、商品・サービスに関すること、コンセプトなどは企画に該当します。プロジェクトの中でも特に、経験、実績がものをいう箇所でもあるので、難易度が高く骨の折れる作業でもありますが、事前に強い企画を作れていれば、プロジェクトの進捗がとてもスムーズになります。

∟コンセプト

企画の屋台骨となるコンセプトを固めていきます。ここでは一言でコンセプトとまとめてますが、どの市場のどのターゲットに向けて、何を提供しどんな価値を生み出すのか?その先でどんな世界を作るのか?それをやる理由は何か?という形でプロジェクトにとってのカルピスの原液を作り上げていきます。この後の全ての作業はここで設計したコンセプトを中心に進めます。(※売りたい商品が先に決まっているところからコンセプトを考えることもあります。)コンセプトを固める際に必要に応じてリサーチも行います。正直これだけの言葉でまとめてしまうのはあまりに乱暴すぎるほど、コンセプト設計の中身は多岐に渡ります。今回は全体像の解説なので泣く泣くコンパクトにまとめています。

∟KPI設定

プロジェクトの定量的な成功条件を設定します。売上目標、それを達成するための集客目標、成約率目標、リスト件数目標などを設定しておきます。理論上は達成するという状態をここで作っておきます。

∟役割分担

個人で動く場合は全てを自分一人でやれば良いのですが、チームで動く場合は明確に役割を設定します。誰が何をやってどの責任を持つのか?を事前に明確にしておくことで仕事をスムーズに進めやすくします。チームを組んで頓挫するプロジェクトは役割分担が明確になってないことがほとんどです。人と組んで仕事を進める場合は明確に役割を分担してから進めることをオススメします。

∟収益商品・サービス内容

収益化するための商品・サービスの内容を事前に決められるところまで決めておきます。見せ方の部分はコンセプトにもつながるのですが、事前に決められるところまで決めておいて、プロジェクトを進めながら微調整していくのがうまくいく秘訣だと感じています。

∟集客商品・サービス内容

これは収益商品の販売に繋げるための無料相談や体験サービスに当たるものです。収益商品・サービスだけでなく事前に入り口となる集客のことも考えておくことで、プロジェクトをスムーズに進めやすくなります。売りたい商品・サービスは決まっているのに、集客サービス・商品が決まっていないことで売れにくくなっている商品・サービスも多いのが現実です。

∟無料オファー内容

これは顧客リスト(アカウントとも言われることがある)を獲得するために使うものです。無料動画、E-BOOK、成功事例集、導入事例集、無料コミュニティなどが使われることが多いです。市場のニーズに合わせたものでないと良い反応を取れないので、マーケティングセンス、努力が必要なところになります。

∟認知施策

プロジェクトや商品・サービスを市場に認知してもらうための取り組みを決めていきます。無料媒体であれば、SNS(Facebook、Insta、Twitter)、HP、YouTube、ブログサービスなどがあります。広告を使うのももちろんOK です。またWEBを活用しなくても、他のコミュニティで紹介してもらう、アフィリエイト、リアル活動なども認知施策の内容となります。プロジェクトに最適な施策を選定し、どのように力を入れるか?具体的に何をするか?を決めていきます。

∟販売開始日時

商品・サービスの販売開始日時を決めておきます。この日時を事前に決めておくことで、先延ばしや作業遅れを減らしやすくなります。日時を決めるだけの作業ですが、なかなか重要な仕事です。

∟納品日時

個別納品系のサービス(コンサルやコーチング、施術など)は購入者と直接日程を決めておけば良いのですが、セミナー、勉強会、講座などは事前に開催日程を決めておくことが重要です。これも日程を決めるだけの作業ですが、納品日時を決めずにプロジェクトを進めてしまうと、プロジェクトが先伸ばしになってしまったり、途中で立ち消えしてしまったりすることがあるので気をつけてください。

∟価格

販売商品・サービスの価格、集客商品・サービスの価格を事前に決めておきましょう。京セラや現KDDIを創業した稲盛和夫さんの「値決めは経営」という言葉があるくらい、事業を進めるにおいて大事なこと。市場の相場や提供価値、ターゲット層から、適正価格を設定しておきます。

∟報酬分配

これも個人で行う分には考える必要がありませんが、チームで動く上では必ず事前に決めておくべきことです。「プロジェクトメンバーが4人だから4等分で」といった決め方もありますが、全員にとって納得感がある数字に落とし込んでいくことが重要です。少し余談になりますが、お金の話を真剣にできないチームは、お金以外の他の話も深くできない傾向にあり、お金のことで争いが生まれることも多くなります。なので、そもそもチームを組む場合はお金の話をしっかりできる人というのも大事な条件だったりします。

∟プロモーション計画

しれっと一言で書いてますが、かなりの専門知識が必要な項目です。どんな情報をどのタイミングで、どれくらいの頻度でどのメディアで誰に向けて発信していくか?そこからどう購入につなげていくか?の概要を事前にあらかた設計しておきます。全体の流れや詳細がプロモーションの途中で変わることもよくある話ですが、事前に様々な状況を検討しておくことで、スムーズにプロモーションを進められます。しれっと書いてますが、マーケティング、ライティング、セールスなど複合的な視点で検討することが重要で難易度は高いです。

以上がプロジェクトスタート時に企画しておく内容です。

”企画が強いプロジェクトはスムーズに進み、大きい成果を生み出せる”

という僕なりの哲学(というか普通に考えて当たり前)があるのですが、企画はプロジェクトの全体像であり、人間でいうところの骨格的な役割です。

なので、企画は専門家の力を借りたり、多めの時間を確保したりするなど、お金と時間を投資してでも良い企画を作り上げることをお勧めします。

※前提条件のところにも書きましたが、ここに書いてあるのは無形商材(コンサル、セミナー、ワークショップ、講座、コーチング、スピリチュアル系など)を販売するためのタスク一覧と仕事の流れです。物販、店舗、WEBサービス、制作系などは勝手が違うところが出てきます。

<事前準備>

ここでは、事前準備が必要なアカウント、ツール、書類、フォームなどについて解説していきます。誰でもできる作業で数分で終わるようなことも多いのですが、都度対応ではなく、できるだけ事前に抜け漏れなく準備しておくことでプロジェクトをスムーズに進めることができます。

説明が不要なものも多いので、説明は基本的になしでタスクのみ書き出していきます。

また、プロジェクトの進め方によっては不要なものも多いので、不要なものは無視して進めてください。

事前準備:アカウント系

∟チーム内コミュニケーションツールの準備

一人の場合は不要ですが、チームで動く場合は、チャットワーク、Slack、Facebookメッセージグループ、LINEグループなどを準備します。

∟事務局用メールアドレス準備

∟ドメイン取得

∟サーバー契約

∟認知メディアのアカウント作成(Facebook、YouTube、Twitterなど)

∟ブログサービス準備(note、はてなブログ、アメブロ等)

∟メルマガスタンドやLステップなどのコミュニケーションツールの契約

∟購入者コミュニティ(FBグループやチャットワークなどの準備)

∟申し込みフォームサービスの準備

無料で使えるツールの場合、申し込みフォームはフォームズがおすすめ。有料の場合はメルマガスタンドやLINEステップの申し込みフォーム活用もあり。無料で使えるツールは検索したら色々出てくるのでチェックしてみてください。

事前準備:経理関系

∟入金先銀行口座の準備

∟クレジット決済ツールの導入

個人事業主、フリーランスの場合、paypalがオーソドックス。ただし、最近はpaypal口座が停止された、出金できないなどのトラブル報告も増えているので、別のサービスがおすすめ。個人でもpaypal並にすぐに使えるツールだとSquareもあります。たくさんの決済サービスがあるので検索してみてください。

∟収益商品・サービスの決済リンク作成

事前に決済リンクを作成しておくことで、収益商品・サービスへの申し込みがあった時にスムーズに対応できます。いちいち発行しても良いでしょうが、手間を省くために事前に準備しておくのがおすすめです。

事前準備:フォーム関係

フォーム系も意外と準備が漏れがちですが、必ずあった方がよいものです。「問い合わせはDMで」などの文章もよく目にしますが、メッセージよりもフォーム等があった方が申し込み時の相手の心理ハードルが下がるので、できれば準備しておくべきツールです。

∟メールアドレス、LINE登録フォーム

∟集客商品・サービスへの申し込みフォーム

∟収益商品・サービスへの申し込みフォーム

∟申込があった際の自動返信メール

∟申し込み書類の作成(オンラインを介さずリアルで申込みの場合)

∟顧客管理シートの作成

顧客管理シートでは顧客の基礎情報や対応状況、入金情報などを入力していきます。個人、小規模ならエクセルやGoogleスプレッドシートで管理するのが便利です。規模が大きくなってくると顧客管理システムを導入することなどもあります。

事前準備:集客ツール

しれっと書いていきますが、なかなかに準備が大変なものがこの集客ツールです。コピーライティングの技術やデザイン、コーディングなどが必要になる場合もあります。高いクオリティのものを作りたければ、全部自力でやろうとせずに適切に外注に依頼して仕事を進めることがおすすめです。細かく書くとプロセスが多くなりすぎるので、ここでは概要のみ書き進めます。

もし、外注に出す場合は、ライティング、デザイン・コーディングへの指示が必要です。非ライター、非デザイナーがライター、デザイナーに意見を通すのは意外と難しく、理想のLPを作り上げるのはなかなか至難の業ですが、ディレクターはこの辺りの細かい調整までを行います。

不明な用語がある方はググってみてください。

∟オプトインLP作成(無料オファー用)

∟サンキューページ作成

∟集客商品・サービス用LP作成

∟ステップメール作成

∟無料オファー特典作成

∟集客商品申し込み確認・案内メール(ページ)

∟各種バナー、プロモーション用画像作成

∟想定できる顧客やり取り用のメールテンプレート作成

事前準備:法務関係

フリーランスや個人起業家だと抜けがちな項目ですが、法的なルールを守ることは社会的責務ですし、契約条件を相手と締結しておくことはビジネスマンとしての流儀です。事業規模を拡大する時にも必須になってくるのが法務関係なので、事前に以下のツールを準備しておきましょう。ツール自体はググればサンプルが複数出てきます。

∟契約書類作成

∟規約書類作成

講座やセミナーなどのルールをまとめた書類です。契約書と位置付けはほぼ同じです。

∟プライバシーポリシー作成

∟特商法に基づく表記作成

事前準備:メインコンテンツ

∟サービス内容に関する動画やテキスト資料の作成

納品時に使用する動画やテキストも事前にできるだけ準備を進めておくのが良いでしょう。集客ツールと同様、高いクオリティのものを作りたければ、全部自力でやろうとせずに適切に外注に依頼して仕事を進めることがおすすめです。

<プロモーション実行>

企画のところで立てたプロモーション計画にのっとり、認知・集客、コミュニケーション、集客商品・サービスの販売を進めていきます。

ここではスケジュール通りにことが進んでいるか?それでKPIをクリアできるか?KPIをクリアできない場合は代替案を作り、実行していきます。

一言で実行と書いてますが正直やることは多いです。

どんなツールを使うかにもよりますが、HP、ブログ、SNS、YouTube、メルマガ、LINEなどを組み合わせて複合的に進めていきます。

計画の立て方や実行の仕方については今回は触れていきません。

<集客商品・サービスへの集客>

プロモーションを実行することで集客を進めていきます。その中で、集客商品・サービスに申し込みが発生したタイミングから発生するタスクについてまとめておきます。余談ですが、やり取りの内容は一定の型で行われることがほとんどです。効率化を考えるなら、顧客やり取り用のメールテンプレートを作っておくと良いでしょう。

∟申し込みがあった時の自動返信メール設定

申し込み内容の確認、入金方法(有料の場合)、会場、事前アンケートなどを記載したメールを自動で送付できるように設定しておきます。フォーム系のサービス場合、だいたいどのサービスでも自動返信メールは設定できるようになっています。

∟方法、日程確定連絡、日程調整連絡

サービスの内容にもよりますが、顧客と接して集客商品・サービスを納品する場合は日程の調整が必要です。セミナー等であれば先方の希望日に合わせた日程と会場の確定連絡を、個別対応の場合も個別で日程調整を行い、確定連絡をします。最近だと納品にZOOMを使用することも多いと思いますが、ZOOMの場合は当日のURLをこのタイミングで送るのもおすすめです。

∟入金確認

∟リマインド連絡

集客商品・サービスが低単価、もしくは無料だった場合、顧客が申し込んでいることを忘れていたり、入金をしていないことがあります。不参加を防ぐためにサービス提供日の3日前、前日などにリマインド連絡を送るのがおすすめです。

*補足*
近年、どんどんツールが進化していて、これらの対応を全て自動化できる流れも見えてきています。実際、「Lステップ」というLINE公式アカウントで使えるツールでは申し込みから集客商品・サービス提供後の後追いセールスまでを全部自動化できるようになっています。

<セールス>

セールスでは、集客商品・サービスに集まってくださった方に対して収益商品・サービスを提案していきます。

セールスの技術についてもここでは触れません。

セールスでは相手が口頭で同意したら成約と考えている方も多いのですが、事前準備のところで用意した契約書や申し込みフォームの入力が完了した時点での成約となります。口頭でのYESやメッセージでのYESから実質の成約までのフォローが重要になります。その際に必要なプロセスが次で解説する受注&受注管理についてです。

<受注&受注管理>

購入の同意が口頭で得られたら、成約を確定し納品に移っていくために、受注&受注管理のプロセスに入っていきます。1つ1つのプロセス自体はシンプルですが、売上を確定事業を円滑に運営するためにとても重要なプロセスです。

∟規約or契約書送付

∟フォームからの申し込み完了or契約書締結

申し込み確定のタイミングを先延ばしにすることで、相手の気が変わりキャンセルになることがあるので、これらのアクションは口頭での同意が得られた次第、速やかに行ってください。

∟顧客管理シート入力

∟入金案内

∟入金確認

∟未入金リマインド

∟FBグループなど専用コミュニティへの追加

∟日程などの事務連絡と事前課題等の送付

<納品>

続いて実際にサービスが開始してからの対応です。サービスの種類によって必要な行動が違いますが、セミナー、講座運営など準備が多いものを視野に入れてタスクを書き出します。

∟講座、コンサルなどの実施

∟顧客フォロー

∟顧客対応振り返り

∟会場予約・案内

∟懇親会会場予約・案内

∟当日風景撮影(ビデオカメラ・カメラ準備)

∟撮影動画・写真のアップロード

∟配布物印刷

∟納品後の顧客アンケート調査実施

<運営実務>

上記内容が終わった後の調整作業や継続的にプロジェクトを続けていくために必要な管理作業です。

∟経費管理

∟報酬分配(チームの場合)

定期ミーティング(チームの場合)

無形サービスを運営していく上でのタスク一覧は以上です。

これらのタスクを上から順番にこなせばOK

業務の流れについても、基本的にはこちらのnoteに書いてある内容を上から順番に実行するだけです。

特に企画、事前準備に力を入れていれば、あとはその通りに運営するだけです。

ですが、ここで壁が立ちはだかります。

プロジェクト運営でよくある2つの失敗

ここまで説明した要領で企画〜納品まで実行しようと思っても、これから紹介する2つの失敗パターンのせいで、プロジェクトが途中で頓挫してしまうことがあります。これらの失敗パターンを理解し、未然に失敗を防げるようにしてください。

1:実行不全

失敗とは何か?を一言でまとめたのが「実行不全」です。あえて言うまでも無いですが、考えるだけでは形になりませんし、当然のごとく成果も生まれません。こんなことは誰もが分かっていることなのに、やるべきことが成されずにプロジェクトが失敗に終わることが多々あります。

詳細理由については
・そもそもの企画が弱い
・役割分担が不明瞭で仕事の抜け漏れが大量発生
・アイデアを出すばかりで行動しない
などがあります。

このような事態を防ぐためにもディレクターが仕事の全体像を理解した上で、タスク、納期、クオリティを管理していきます。

2:チームの不和

チームでプロジェクトを進める時にありがちな問題です。

・メンバー間のプロジェクトへのコミット度合いの温度感が違うことによる仲違い
・報酬分配、役割分担への納得感が弱いことによる不満の爆発
・メンバー同士の相互理解の不足
・約束を守らないメンバーによる実行不全

などの問題が起きると、どれだけ企画内容が良くても、プロジェクトがうまくいかなくなってしまいます。

僕自身も経験しましたが、チームの不和によって、受け取るはずだった報酬を持ち逃げされることもあります。

この問題は一言で言うと、コミュニケーションのズレによって発生している問題なので、内部調整、明確な要件定義、役割分担ができれば事前に発生は防げます。

この内部調整、要件定義、役割分担を行うのもディレクターの役割です。

これら2つの失敗からも分かるように、ディレクターはプロジェクトを成功に導くことが大きな役割ですが、失敗を防ぐという意味でのリスクヘッジ役でもあるんです。

チームで動くことが前提のように書いてますが、個人で活動する場合でも同じです。仕事を前に進めて理想の成果を取るための動きと失敗を防ぐための動き、これらを両立することで理想の成果を実現していくことができるのです。

本編はここまでで、ここから先は僕の想いなどをまとめました。ここまで読んでくださっている方はいっそのこと最後まで目を通してもらえると嬉しいです。

協力者のご紹介

僕の想いに入る前に、本記事を作成するにあたり意見をいただいたお二人を紹介します。

株式会社SAIKOH 代表取締役 宮城啓介

大手企業マクドナルドで、滋賀県の新店オープンを任され、店長として1年で日本一の業績を達成。さらに、アジア・オセアニア地域の最優秀アワード受賞。海外CEOからモデルレストランとして表彰される。

その後、家族経営のマクドナルドFCに転籍し2代目社長に対するマネジメント指導を行いながら、15店舗の統括マネージャーとしても約3年半勤務。

2015年にコンサルタントとして独立後は、法人企業の組織マネジメントサポート、小規模事業者へのコンサルティングを複数行い、チームビルディング、適材適所の人事配置、業務改善に携わる。

現在は、組織力、人事、マネジメントに課題を感じている組織向けに板挟み代行サービスを展開中。

>>社内のボトルネックになる人間関係を改善し、業績アップを実現する”板挟み代行”サービスの詳細はこちら

株式会社EXSENSE 取締役 MANA(高西愛美)

MANAプロフィール画像

2013年に独立し、肩書や仕事内容に捉われない働き方で多数の企画に携わる。

SNSプロモーション・コンサルティング、業務改善、バックオフィス構築、CSサポート、コミュニティ運営、全国7ヶ所でのセミナー講演、トークイベント開催、執筆 etc…

2018年ドイツに移住。
1年2ヶ月の海外生活後、帰国。

2020年 株式会社EXSENSE共同設立。

個人コンセプトは「私を生き切る、使い切る。」
他の誰でもない “自分という存在の持つ煌めき” を活かして人生を生きていくための啓蒙にも力を入れ、自身の生き方や働き方にまつわる取材やインタビューにも積極的に応じている。

EXSENSEでは取締役として社外広報・PRを担いながら、非言語の感性や想い、その人の人生を言葉や文章に落とし込むコンセプトやストーリーのライティング、共感・共鳴をベースとしたプロモーション支援を主な仕事とする。

>>MANAの個人WEBサイトはこちら

この記事を書いた理由

ディレクターやバックオフィスの価値を高めたい

これが僕がこの記事を書いた理由です。

この記事に書いている内容は、無形商材(コンサル、セミナー、研修、オンラインコンテンツなど)を扱うフリーランス・起業家向けのタスク一覧と業務の流れですが、意外とたくさんのタスクが積み重なって一つのプロジェクトが成立しています。

ディレクターはこのような業務の全体像を把握し、プロジェクトの成功をサポートしています。

表立って目立つ箇所ではないかもしれませんが、ディレクターやバックオフィスの人たちはこのような業務の全体像を実行できる人だということを認識してもらい、業務の価値を認識してもらうきっかけになれば嬉しいです。

スポットライトの裏側で

個人起業家やフリーランスは一芸に秀でているほど評価されやすい傾向にあり、売上に直結するプロモーション展開やセールス、そして顧客満足度に直結する納品などを行う人がスポットライトを浴びがちです。ですが、そのスポットライトの裏で多くの人が光の当たりにくい仕事をこなしているんです。

それがディレクターやバックオフィスと呼ばれる人たち。こういう類の人たちが”誰でもできる仕事”を”誰よりもこなす”おかげで事業は回っているんです。

※”誰でもできる仕事”と書きましたが、ディレクター業務の中には一定以上のスキルやセンスが求められるものもあります。

良い商品やコンセプトだけでも事業は成立しないし、高い集客力、販売力だけでも事業は成立しません。

細かな事務作業や業務フローが綺麗に整理されているから、良いコンセプトや高い集客力、販売力が役に立つんです。

ディレクターやバックオフィスの評価が低すぎる業界構造を塗り替えたい

土台を作る仕事が評価されないのが今の業界構造。いえ、広く社会に目を向けても同じことがいえるのではないでしょうか。

そんな業界構造をぶっ壊したい。そして、ディレクターやバックオフィスにもっと価値を与えたい。そんな想いでこの記事を執筆しました。

書き並べてみると大したことがないと思われるかもしれませんが、ディレクターやバックオフィスがどんな仕事をしているのか?どこまで目を配らせて仕事をしているのか?全体像をどう捉えているのか?を知ってもらって、チームのより良い関係性づくりや、ご自身のお仕事に役立ててもらえると嬉しいです。

concept

株式会社EXSENSEは、
自社の思想・哲学や非言語の感性、感覚を世の中に
広げていきたいと考える経営者のためのメディア
「EXSENTENCE」を運営しています。
弊社の取り組みやこれまでの活動の中で培われた
ノウハウのエッセンスをお届けしています。